子どもの保険の選び方 学資保険・医療保険・傷害保険
子どもに必要な保険とは
子どもが生まれると、将来の教育費や万一の病気・けがへの備えが気になるものです。子どもに関連する保険は大きく分けて、教育資金を準備するための「学資保険」、病気やけがの治療費に備える「医療保険」、日常生活での事故に備える「傷害保険・賠償保険」の3種類があります。
ただし、子どもの保険を検討する前に、まず自治体の医療費助成制度を確認することが重要です。多くの自治体で子どもの医療費は無料または少額の自己負担で済むため、民間の医療保険が不要なケースも少なくありません。家庭の状況や自治体の制度を踏まえて、本当に必要な保障を見極めましょう。
学資保険の仕組み
学資保険は、子どもの進学時期に合わせて教育資金を準備するための貯蓄型保険です。毎月一定額の保険料を払い込み、満期時や子どもの進学時に給付金を受け取る仕組みになっています。
学資保険の主な特徴
- 契約者(親)が死亡・高度障害になった場合、以後の保険料が免除される
- 保険料免除後も、予定どおり給付金を受け取れる
- 返戻率(払込保険料に対する受取総額の割合)は商品によって100%から110%程度
- 生命保険料控除の対象となり、所得税・住民税の節税効果がある
加入のタイミング
学資保険は子どもの年齢が低いほど月々の保険料が安くなります。出生前(出生予定日の140日前)から加入できる商品もあるため、妊娠中から検討を始めると余裕を持って選べます。一般的に子どもが6歳から7歳を超えると加入できない商品が多くなります。
子ども医療保険の必要性
子ども向けの医療保険は、入院や手術の際に給付金が支払われる保険です。しかし、子どもの医療保険の必要性については、自治体の医療費助成制度との兼ね合いで慎重に判断する必要があります。
医療保険が役立つケース
- 入院時の差額ベッド代や食事代、親の付き添いにかかる費用
- 自治体の助成対象外となる先進医療の費用
- 長期入院時の親の収入減少への備え
- 医療費助成の対象年齢を超えた後の医療費
不要と判断できるケース
居住する自治体の医療費助成が手厚く、高校卒業まで通院・入院ともに無料であれば、子どもの医療保険の優先度は低くなります。子どもの入院日数は年々短期化しており、厚生労働省の患者調査によると0歳から14歳の平均在院日数は約7日です。高額な医療費が発生するリスクは成人と比べて低い傾向にあります。
傷害保険・賠償保険
子どもは日常生活の中でけがをしたり、他人の物を壊したりするリスクが高いため、傷害保険や個人賠償責任保険は検討する価値があります。
傷害保険
傷害保険は、日常生活や学校でのけがによる通院・入院・手術の費用を補償します。骨折や捻挫など、子どもに多いけがをカバーできます。保険料は月額数百円からと比較的安価です。
個人賠償責任保険
子どもが他人にけがをさせたり、他人の物を壊したりした場合の損害賠償に備える保険です。自転車事故で相手に重傷を負わせた場合、数千万円の賠償責任が生じることもあります。自転車保険の加入を義務化する自治体が増えていることからも、個人賠償責任保険の重要性は高まっています。
自治体の医療費助成との関係
子どもの保険を検討する際に最も重要なのが、お住まいの自治体の医療費助成制度です。助成内容は自治体によって大きく異なり、対象年齢や自己負担額に差があります。
医療費助成の主な違い
- 対象年齢:中学卒業まで、高校卒業まで、18歳年度末までなど
- 通院の自己負担:無料、1回200円から500円、1割負担など
- 入院の自己負担:無料、1日500円など
- 所得制限:あり、なし
自治体の助成が手厚い地域では、子どもの医療保険の必要性は低下します。一方、助成の対象年齢が短い自治体や、所得制限がある自治体に住んでいる場合は、民間の医療保険で補完することを検討しても良いでしょう。転居の可能性がある場合も、転居先の助成制度が異なる点を考慮する必要があります。
保険選びのポイント
子どもの保険を選ぶ際は、以下のポイントを押さえておくと失敗を防げます。
優先順位を明確にする
- まず親自身の生命保険・医療保険を優先する(親が倒れた場合の影響が最も大きい)
- 個人賠償責任保険で日常の事故リスクに備える
- 教育資金の準備は学資保険だけでなく預貯金やNISAも含めて検討する
- 子どもの医療保険は自治体の助成を確認した上で必要性を判断する
見直しのタイミング
子どもの成長に合わせて、保険の見直しも必要です。自治体の医療費助成が終了する年齢になったとき、子どもが自転車通学を始めたとき、子どもが独立したときなど、ライフステージの変化に応じて保障内容を確認しましょう。