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子どもの事故予防ガイド|年齢別の危険と家庭内の安全対策

2026年3月28日 公開
約10分で読めます
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子どもの事故の現状

安全

不慮の事故は、0歳を除く子ども(1〜14歳)の死因の上位を占めています。消費者庁の調査によると、0〜6歳の子どもの事故の約6割は家庭内で発生しており、その多くは保護者の注意と環境整備によって予防できるとされています。

事故の種類と発生場所

  • 窒息・誤飲:0歳児に最も多い事故。家庭内のリビングや寝室で発生
  • 転落・転倒:ベッド、ソファ、階段、ベランダからの落下
  • やけど:テーブルの上の飲み物、炊飯器の蒸気、浴室のお湯
  • 溺水:浴槽、ビニールプール、洗面器などのわずかな水でも発生
  • 交通事故:飛び出し、チャイルドシート未使用

事故予防の基本的な考え方

子どもの事故は「不注意」ではなく「発達段階に応じた予測と環境整備の不足」が原因です。子どもの発達に合わせて、事前に危険を取り除く環境づくりが最も効果的な予防策です。

参考
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0〜1歳の事故予防

0歳児の事故で最も多いのは窒息で、次いで転落、誤飲です。はいはいやつかまり立ちを始めると、行動範囲が急速に広がり、リスクも増加します。

窒息の予防

  • 寝床に柔らかい枕や掛け布団、ぬいぐるみを置かない
  • あおむけに寝かせる(うつぶせ寝は窒息とSIDSのリスク要因)
  • 直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通る大きさ)の物を手の届く場所に置かない
  • 食事中は目を離さず、月齢に合った大きさ・固さの食材を与える

転落の予防

  • ベビーベッドの柵は常に上げておく
  • おむつ替え台やソファの上に一人で放置しない
  • 抱っこひもの使用時はバックルの締め忘れに注意する

溺水の予防

乳幼児はわずか10cmの水深でも溺れる危険があります。浴槽の残り湯は必ず抜き、洗面器やバケツに水をためたまま放置しないようにしましょう。入浴中は一瞬でも目を離さないことが原則です。

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1〜3歳の事故予防

歩行が安定し、好奇心が旺盛になるこの時期は、やけど、転落、誤飲の事故が増加します。「引っ張る」「登る」「開ける」ができるようになるため、今まで安全だった場所も危険に変わります。

やけどの予防

  • テーブルクロスを使わない(引っ張って熱い飲み物をかぶる事故が多い)
  • 炊飯器、電気ケトルなどの蒸気が出る家電を子どもの手が届かない場所に置く
  • 浴室のお湯の温度を40度以下に設定する
  • キッチンにベビーゲートを設置する

誤飲の予防

  • ボタン電池は特に危険(食道に貼り付き、化学やけどを引き起こす)
  • 医薬品、洗剤、化粧品を子どもの手の届かない場所に保管する
  • 磁石製のおもちゃ(複数飲み込むと腸管穿孔のリスク)に注意する
  • タバコ、電子タバコのリキッドを厳重に管理する

転落の予防

窓やベランダからの転落事故を防ぐため、窓の近くに足場になるような家具を置かないことが重要です。窓には補助錠やストッパーを取り付け、子どもが自分で開けられないようにしましょう。

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チャイルドシートの選び方

道路交通法により、6歳未満の子どもを車に乗せる際にはチャイルドシートの使用が義務づけられています。子どもの体格に合ったシートを正しく取り付けることが、万が一の事故時に命を守る鍵となります。

種類と対象年齢の目安

  • 乳児用(ベビーシート):新生児から体重13kg頃まで。後ろ向きに設置
  • 幼児用(チャイルドシート):体重9kgから18kg頃まで。前向きに設置
  • 学童用(ジュニアシート):体重15kgから36kg頃まで。座面を上げてシートベルトを使用
  • 回転式・ISOFIX対応など、乗せ降ろしのしやすさや固定方法の違いもある

選び方のポイント

  • 「Eマーク」(国連基準適合マーク)が付いた製品を選ぶ
  • 車のシートベルトのタイプやISOFIXアンカーの有無を確認する
  • 後部座席に設置する(助手席はエアバッグの衝撃で危険)
  • 中古品を使う場合は、使用期限や破損がないかを確認する

正しい使い方

チャイルドシートと車のシートの間にぐらつきがないことを確認し、ハーネス(ベルト)は子どもの鎖骨の位置で適切に締めましょう。厚手のコートを着たまま乗せるとベルトが緩くなるため、コートは脱がせてから固定します。

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家庭内の安全チェックリスト

お子さんの月齢や発達段階に応じて、定期的に家庭内の安全を確認しましょう。以下のチェックリストを参考にしてください。

リビング・寝室

  • 家具の角にコーナーガードを取り付けている
  • テレビやタンスなど倒れやすい家具を壁に固定している
  • コンセントにカバーを付けている
  • ブラインドやカーテンのひもを子どもの手が届かない位置にまとめている
  • 窓に補助錠やストッパーを設置している

キッチン

  • キッチンへの入口にベビーゲートを設置している
  • 包丁、はさみなどの刃物をチャイルドロック付きの引き出しに収納している
  • 洗剤や漂白剤を手の届かない場所に保管している
  • 炊飯器やケトルを子どもの手が届かない場所に設置している

浴室・洗面所

  • 浴室のドアにチャイルドロックを付けている
  • 浴槽の残り湯を抜いている
  • 洗濯機のフタを閉じている(幼児が中に入り込む事故がある)
  • ドライヤーやヘアアイロンを使用後にすぐ片付けている

階段・玄関

  • 階段の上下にベビーゲートを設置している
  • 玄関のドアにチャイルドロックまたは指挟み防止カバーを付けている
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応急処置の基本

万が一の事故に備え、基本的な応急処置の方法を知っておくことが大切です。冷静に対処できるよう、日頃から確認しておきましょう。

やけどの応急処置

流水で15〜20分間冷やします。衣服の上からやけどした場合は、無理に脱がさず衣服の上から冷やします。水ぶくれはつぶさないようにし、広範囲のやけどや顔面のやけどは救急受診してください。

誤飲の応急処置

  • 意識がある場合:何を飲んだかを確認し、中毒情報センター(072-727-2499)に連絡して指示を仰ぐ
  • 吐かせてはいけないもの:灯油・ガソリンなどの石油製品、トイレ用洗剤・漂白剤などの強酸・強アルカリ、とがったもの
  • ボタン電池を飲んだ場合:すぐに救急受診する

窒息の応急処置

  • 1歳未満:背部叩打法(赤ちゃんをうつぶせにして頭を低くし、背中の肩甲骨の間を手のひらの付け根で5回叩く)
  • 1歳以上:腹部突き上げ法(ハイムリック法、背後から両手で腹部を圧迫する)
  • 意識がなくなった場合はすぐに119番通報し、心肺蘇生法を開始する
救急講習の受講を
各地域の消防署や日本赤十字社で、乳幼児の応急手当や心肺蘇生法の講習が開催されています。実技を体験しておくことで、いざというときに落ち着いて対応できます。
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