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保育料の仕組みと減額制度 所得別の目安と多子軽減

2026年3月28日 公開
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保育料の決まり方

保育料

認可保育園の保育料は、世帯の市町村民税の所得割額に基づいて決定されます。国が定める基準額表をもとに、各市区町村が独自の料金表を設定しているため、同じ所得でも自治体によって保育料が異なります。

保育料に影響する主な要素は以下のとおりです。

  • 世帯の市町村民税所得割額(父母の合算額)
  • 子どもの年齢(3歳未満は3歳以上より高い)
  • 保育の認定区分(保育標準時間・保育短時間)
  • きょうだいの人数と年齢

保育料の算定に使う住民税額は、毎年9月に切り替わります。4月から8月は前年度の住民税、9月から翌年3月は当年度の住民税に基づく自治体が多いため、年度の途中で保育料が変わることがあります。

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所得階層別の目安額

国が定める保育料の基準額(上限額)は、所得に応じて8段階に区分されています。実際の保育料は自治体が独自に設定するため、国の基準額より低く抑えられているケースがほとんどです。

国の基準額(3歳未満・保育標準時間)の目安

  • 生活保護世帯:0円
  • 市町村民税非課税世帯:0円から9,000円
  • 所得割額48,600円未満:19,500円
  • 所得割額97,000円未満:30,000円
  • 所得割額169,000円未満:44,500円
  • 所得割額301,000円未満:61,000円
  • 所得割額397,000円未満:80,000円
  • 所得割額397,000円以上:104,000円

多くの自治体では、国の基準額を20%から50%程度引き下げた独自の料金表を設定しています。お住まいの自治体の保育料表は、市区町村のウェブサイトや保育課の窓口で確認できます。

年収と所得割額の目安
年収400万円の共働き世帯で所得割額は約15万円から20万円、年収600万円の共働き世帯で約25万円から35万円が目安です。ただし、控除の内容によって大きく変わるため、正確には住民税の通知書で確認してください。
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多子軽減制度

多子軽減制度は、きょうだいで保育施設を利用している場合に保育料が減額される仕組みです。2024年度から制度が拡充され、子育て家庭の負担軽減が進んでいます。

国の多子軽減の基準

  • 第2子:保育料が半額
  • 第3子以降:保育料が無料

きょうだいのカウント方法

従来は、小学校就学前の子どものみをカウント対象としていましたが、2024年度からは年齢に関係なくきょうだいをカウントする方針に変更されました。例えば、小学3年生の第1子、保育園児の第2子がいる場合、第2子の保育料は半額になります。

さらに、自治体によっては独自に多子軽減を拡充し、第2子から無料にしている自治体や、所得制限なしで全世帯に適用している自治体もあります。

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無償化との関係

2019年10月から実施されている幼児教育・保育の無償化は、保育料の負担構造を大きく変えました。無償化の対象と対象外を正確に理解しておくことが重要です。

無償化の対象

  • 3歳から5歳児クラス:認可保育園、幼稚園、認定こども園の利用料が無料
  • 0歳から2歳児クラス:住民税非課税世帯のみ無料

無償化の対象外(実費負担が必要なもの)

  • 給食費(主食費+副食費):月額約4,500円から7,000円
  • 行事費、教材費
  • 延長保育料
  • 通園バス代(幼稚園の場合)

なお、副食費(おかず代)については、年収360万円未満相当の世帯と第3子以降の子どもは免除される仕組みがあります。

0歳から2歳児の保育料
無償化の対象外となる0歳から2歳児クラスの保育料は、世帯によっては月額5万円から8万円にのぼることがあります。育児休業から復帰する際の大きな出費となるため、事前に保育料を確認しておきましょう。
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認可外保育施設の費用

認可外保育施設(認証保育所、企業主導型保育所、ベビーホテルなど)の保育料は施設が独自に設定するため、認可保育園とは料金体系が異なります。

認可外保育施設の費用の目安

認可外保育施設の月額保育料は、0歳児で5万円から10万円、1歳から2歳児で4万円から8万円程度が一般的です。都市部ではさらに高額になることもあります。別途、入園金や教材費、給食費が必要な施設も多くあります。

無償化の補助金

認可外保育施設を利用する場合でも、保育の必要性が認定されれば無償化の補助を受けられます。3歳から5歳児クラスで月額37,000円、0歳から2歳児クラスの住民税非課税世帯で月額42,000円が上限です。補助額を超える分は自己負担となります。

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保育料を抑えるポイント

家計への影響が大きい保育料を少しでも抑えるために、知っておきたいポイントを紹介します。

iDeCoや医療費控除を活用する

保育料は住民税の所得割額で決まるため、所得控除を増やせば保育料が下がる可能性があります。iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は全額所得控除の対象です。また、医療費控除や生命保険料控除も住民税を引き下げる効果があります。

自治体独自の減免制度を確認する

自治体によっては、ひとり親世帯、在宅障害者のいる世帯、災害被災世帯などを対象に、独自の保育料減免制度を設けています。該当する場合は市区町村の保育課に相談しましょう。

保育標準時間と保育短時間

保育の認定区分には「保育標準時間」(最長11時間)と「保育短時間」(最長8時間)があります。保育短時間の認定の方が保育料はやや低く設定されています。パートタイム勤務などで短時間認定が可能な場合は、保育料の差額を確認してみましょう。

企業主導型保育も選択肢
企業主導型保育事業は、従業員枠であれば保育料が比較的安価に設定されていることがあります。勤務先が提携している企業主導型保育施設があれば、認可保育園と比較検討してみましょう。
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