特別児童扶養手当とは?支給額・対象・申請方法を解説
特別児童扶養手当の概要
特別児童扶養手当は、精神または身体に障害のある20歳未満の児童を監護する父母、または養育者に支給される手当です。障害のある子どもの福祉の増進を目的とした国の制度であり、「特別児童扶養手当等の支給に関する法律」に基づいて支給されます。
この手当は障害の程度に応じて1級と2級に区分されており、それぞれ支給額が異なります。障害年金とは異なり、子どもを養育している保護者に対して支給される点が特徴です。所得制限がありますが、基準額は比較的高めに設定されているため、多くの対象家庭が受給できます。
対象となる障害の基準
特別児童扶養手当の対象となる障害は、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)です。等級は1級(重度)と2級(中度)に分かれています。
1級(重度障害)の主な基準
- 身体障害者手帳1級・2級程度の身体障害
- 療育手帳A(最重度・重度)程度の知的障害
- 日常生活に著しい制限を受ける精神障害
- 上記と同程度の疾病・障害
2級(中度障害)の主な基準
- 身体障害者手帳3級程度の身体障害(一部4級を含む)
- 療育手帳B(中度)程度の知的障害
- 日常生活に著しい制限を受ける精神障害
- 上記と同程度の疾病・障害
支給額と支給月
特別児童扶養手当の支給額は、障害の等級と対象児童の人数によって決まります。支給額は毎年度、物価変動に応じて改定されます。
月額支給額(2025年度)
- 1級(重度):月額55,350円
- 2級(中度):月額36,860円
対象児童が複数いる場合は、児童ごとに手当が加算されます。例えば、1級の児童1人と2級の児童1人を養育している場合は、月額55,350円+36,860円=92,210円が支給されます。
支給月
特別児童扶養手当は、毎年4月、8月、11月の年3回に分けて支給されます。各支給月には、それぞれ前月までの分がまとめて振り込まれます。4月に12月から3月分、8月に4月から7月分、11月に8月から10月分が支給されます。
所得制限
特別児童扶養手当には所得制限が設けられています。受給者本人および配偶者・扶養義務者の前年の所得が限度額を超える場合、手当の支給が停止されます。
所得制限限度額の目安(受給者本人)
- 扶養親族等0人:4,596,000円
- 扶養親族等1人:4,976,000円
- 扶養親族等2人:5,356,000円
- 扶養親族等3人:5,736,000円
この所得は収入額ではなく、収入から給与所得控除や各種控除を差し引いた後の金額です。配偶者や扶養義務者(同居の親など)にも別途、所得制限が設けられており、配偶者・扶養義務者の限度額は受給者本人よりも高く設定されています。
申請手続き
特別児童扶養手当の申請は、お住まいの市区町村の障害福祉課や子育て支援課の窓口で行います。認定されると、申請日の翌月分から手当が支給されます。
申請に必要な書類
- 特別児童扶養手当認定請求書
- 所定の診断書(障害の種類に応じた様式)
- 戸籍謄本(請求者と対象児童のもの)
- 住民票の写し(世帯全員分)
- 請求者名義の振込先口座がわかるもの
- マイナンバーがわかるもの
- 身体障害者手帳または療育手帳(取得している場合)
所得状況届(現況届)
毎年8月12日から9月11日の間に、所得状況届を提出する必要があります。この届出は手当を引き続き受給するための重要な手続きです。届出を行わないと手当の支給が差し止められるため、忘れずに提出しましょう。
障害の再認定
障害の種類によっては、一定期間ごとに再認定(診断書の再提出)が求められることがあります。再認定の時期は個別に通知されます。
他の手当との併給
特別児童扶養手当は、他の手当や制度と併給できるものと、できないものがあります。正しく理解して、受給漏れを防ぎましょう。
併給できるもの
- 児童手当:特別児童扶養手当と児童手当は別の制度であり、両方を同時に受給できます
- 児童扶養手当:ひとり親家庭の場合、両方を受給可能です
- 障害児福祉手当:特別児童扶養手当1級を受給しつつ、さらに重度の障害がある場合に併給可能です
併給できないもの
- 障害基礎年金(児童本人が受給する場合):児童が障害基礎年金を受給しているときは、特別児童扶養手当は支給されません
- 児童が児童福祉施設に入所している場合は、原則として支給対象外です(通所施設は対象)