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保育園で流行る感染症ガイド|症状・出席停止・家庭での対応

2026年3月28日 公開
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保育園と感染症

感染症

保育園は多くの乳幼児が集団生活を送る場であるため、感染症が広がりやすい環境です。乳幼児は免疫機能が未熟であること、マスクの着用や手洗いを十分に行えないことが感染拡大の要因となります。

保育園で感染症が広がりやすい理由

  • 密接した環境で長時間過ごす
  • おもちゃの共有や、口に物を入れる行動が多い
  • おむつ替えを通じた接触感染のリスク
  • 乳幼児は症状が出る前から感染力を持つ感染症が多い

保育園での感染症対策の基本

厚生労働省は「保育所における感染症対策ガイドライン」を策定し、保育園における標準的な予防策を示しています。手洗いの徹底、排泄物の適切な処理、施設の換気と清掃が基本対策です。

参考
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主な感染症と症状

保育園で特に流行しやすい感染症とその症状を紹介します。

RSウイルス感染症

秋から冬に流行。鼻水、咳、発熱で始まり、乳児では細気管支炎や肺炎に進行することがあります。ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音が特徴です。0歳児は重症化しやすいため注意が必要です。

手足口病

夏に流行。口の中、手のひら、足の裏に小さな水疱性の発疹が現れます。発熱は軽度のことが多いですが、口内炎の痛みで食事が摂れなくなることがあります。

ヘルパンギーナ

夏に流行。突然の高熱(38〜40度)と口の奥(のどちんこの周囲)に小さな水疱ができるのが特徴です。のどの痛みが強く、食欲が低下します。

アデノウイルス感染症(プール熱)

夏に多い。高熱(39〜40度)が4〜5日続き、のどの痛みと結膜炎(目の充血)を伴います。感染力が非常に強く、タオルの共有などでも感染します。

ノロウイルス・ロタウイルス感染症

冬に流行する感染性胃腸炎の主な原因です。突然の嘔吐と水様性の下痢が主症状で、脱水のリスクがあります。ロタウイルスは白色の便が特徴的です。

インフルエンザ

冬に流行。突然の高熱(38〜40度)、全身倦怠感、頭痛、筋肉痛が主症状です。乳幼児は熱性けいれんや脳症のリスクがあるため、発熱後の経過観察が重要です。

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出席停止期間の基準

感染症の種類によっては、学校保健安全法施行規則に基づく出席停止期間が定められています。保育園でもこの基準に準じた対応が行われます。

医師の意見書(登園許可証)が必要な感染症

  • インフルエンザ:発症後5日を経過し、かつ解熱後3日を経過するまで
  • 新型コロナウイルス感染症:発症後5日を経過し、かつ症状軽快後1日を経過するまで
  • 麻しん(はしか):解熱後3日を経過するまで
  • 風しん:発疹が消失するまで
  • 水痘(みずぼうそう):すべての発疹がかさぶたになるまで
  • 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ):耳下腺の腫脹が出現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで
  • 咽頭結膜熱(プール熱):主な症状が消退した後2日を経過するまで

保護者が記入する登園届で対応する感染症

  • 溶連菌感染症:抗菌薬内服後24〜48時間が経過していること
  • 手足口病:発熱がなく、普段の食事が摂れること
  • ヘルパンギーナ:発熱がなく、普段の食事が摂れること
  • 感染性胃腸炎:嘔吐・下痢が治まり、普段の食事が摂れること
保育園ごとの違い
出席停止期間や必要書類は保育園ごとに異なる場合があります。入園時に配布される感染症対応のルールを確認し、不明な点は園に問い合わせましょう。
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家庭での感染予防

保育園で感染症が流行している場合、家庭内での感染拡大を防ぐための対策が重要です。きょうだいや保護者への二次感染を防ぎましょう。

基本的な感染予防策

  • 手洗い:帰宅後、食事前、排泄後に石けんで30秒以上洗う。手洗い歌などを活用し、子どもが楽しく手洗いできる工夫をする
  • タオルの共有を避ける:家族それぞれ専用のタオルを使う
  • 食器の共有を避ける:食べかけの食事の共有も控える
  • 換気:1時間に1回程度、窓を開けて空気を入れ替える

嘔吐物・便の処理

  • 使い捨ての手袋とマスクを着用して処理する
  • ペーパータオルなどで嘔吐物を外側から中心に向かって拭き取る
  • 拭き取った後、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤を薄めたもの)で消毒する
  • 処理後は十分に手洗いを行う
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病児保育の利用

子どもが病気で保育園に登園できないが、保護者が仕事を休めない場合に利用できるのが病児保育事業です。病児保育には「病児対応型」と「病後児対応型」の2種類があります。

病児保育の種類

  • 病児対応型:急性期の病気の子どもを預かる。医療機関に併設されていることが多い
  • 病後児対応型:回復期にあるが集団保育がまだ難しい子どもを預かる
  • 体調不良児対応型:保育中に体調が悪くなった子どもを保育園内で看護師が対応する
  • 訪問型:看護師やベビーシッターが自宅に来て病児を看護する

利用の流れ

  • 事前に居住地域の病児保育施設を調べ、利用登録を済ませておく
  • 利用日の前日または当日朝に予約する(定員があるため早めの連絡が重要)
  • かかりつけ医を受診し、病児保育利用のための医師連絡票を記入してもらう
  • 必要な持ち物(着替え、薬、食事など)を準備して預ける

費用の目安

1日あたり2,000〜5,000円程度が一般的です。自治体によっては助成制度があり、費用の一部が補助されます。市区町村のウェブサイトで確認しましょう。

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感染症発生時の対応

保育園から感染症の発生報告があった場合の、保護者としての対応をまとめます。

保育園からの連絡を受けたとき

  • どの感染症が何名発生しているかを確認する
  • 自分の子どもに症状がないか注意深く観察する
  • 潜伏期間を確認し、その期間中は特に体調の変化に注意する
  • 家庭での手洗いやタオル交換などの予防策を徹底する

子どもに症状が出たとき

  • 保育園を休ませ、かかりつけ医を受診する
  • 受診時に「保育園で○○が流行している」と伝える(診断の参考になる)
  • 保育園に症状と受診結果を報告する
  • 出席停止期間の基準に従い、回復を確認してから登園を再開する

きょうだいがいる場合

感染した子どもときょうだいのタオルや食器を分け、できれば過ごす部屋も分けましょう。きょうだいの園や学校には、家庭内に感染者がいることを伝えておくと、早期の対応につながります。

参考
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