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就学援助制度とは?対象・申請方法・支給内容を解説

2026年3月28日 公開
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就学援助制度の概要

就学援助

就学援助制度は、経済的な理由によって就学が困難な児童生徒の保護者に対し、学用品費や給食費などの費用を援助する制度です。学校教育法第19条に基づき、市区町村が実施しています。

この制度は生活保護世帯だけでなく、生活保護に準ずる程度に経済的に困窮している世帯(準要保護世帯)も対象です。文部科学省の調査によると、全国の小中学生の約7人に1人がこの制度を利用しており、決して特別な制度ではありません。

就学援助は公立小学校・中学校に通う児童生徒が対象です。国立・私立の学校に通う場合は、原則として対象外となりますが、自治体によっては対象に含める場合もあります。

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対象となる世帯

就学援助の対象は、「要保護者」と「準要保護者」の2つに区分されます。

要保護者

生活保護法に基づく保護を受けている世帯です。要保護者への援助費用は国が2分の1を補助します。

準要保護者

生活保護に準ずる程度に困窮していると市区町村が認定した世帯です。認定基準は自治体によって異なりますが、主に以下の条件に該当する場合に対象となります。

  • 生活保護が停止・廃止された世帯
  • 市町村民税が非課税または減免されている世帯
  • 国民年金の掛金や国民健康保険料が減免されている世帯
  • 児童扶養手当を受給している世帯
  • 世帯の所得が生活保護基準の一定倍率(1.0倍から1.3倍程度)以下の世帯
所得基準は自治体で異なる
準要保護者の認定基準は自治体ごとに設定されています。同じ所得でも、A市では対象、B市では対象外ということがあります。「うちは該当しないだろう」と決めつけず、まず学校や教育委員会に相談することをお勧めします。
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申請方法と時期

就学援助の申請は、在籍する学校を通じて、または市区町村の教育委員会に直接行います。申請方法は自治体によって異なります。

申請の流れ

  1. 学校または教育委員会から申請書を入手する(年度初めに全児童生徒に配布される自治体も多い)
  2. 必要事項を記入し、必要書類を添えて提出する
  3. 教育委員会が所得等を審査し、認定・不認定を決定する
  4. 結果が書面で通知される

申請時期

多くの自治体では、毎年4月から5月頃に一斉申請の受付を行います。ただし、年度途中での申請を受け付けている自治体がほとんどです。失業や離婚などで家計状況が急変した場合は、時期を問わず相談してみましょう。

必要書類の例

  • 就学援助申請書(学校または教育委員会で入手)
  • 所得を証明する書類(源泉徴収票、確定申告書の控え、課税証明書など)
  • その他自治体が指定する書類
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支給される費目

就学援助で支給される費目は、国の補助対象となるものと、自治体が独自に追加しているものがあります。主な費目は以下のとおりです。

国の補助対象となる費目

  • 学用品費・通学用品費
  • 校外活動費(遠足・社会科見学など)
  • 修学旅行費
  • 新入学児童生徒学用品費(入学準備金)
  • 学校給食費
  • 医療費(学校保健安全法に定める疾病の治療費)
  • 通学費(交通機関の利用が必要な場合)
  • 体育実技用具費(柔道着やスキー用具など)
  • クラブ活動費
  • 生徒会費・PTA会費
  • 卒業アルバム代
  • オンライン学習通信費
入学準備金の前倒し支給
新入学児童生徒学用品費(入学準備金)は、入学前の2月から3月に前倒しで支給する自治体が増えています。ランドセルや制服の購入に間に合うよう、入学前年度の秋から冬にかけて申請受付を行う自治体もあります。
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支給額の目安

就学援助の支給額は、国が定める単価と自治体独自の基準に基づいて決まります。以下は国の補助基準額の目安です(年額)。

小学校の支給額目安(年額)

  • 学用品費等:約11,630円
  • 新入学学用品費(1年生のみ):約54,060円
  • 校外活動費(宿泊なし):約1,600円
  • 校外活動費(宿泊あり):約3,690円
  • 修学旅行費:実費(上限あり)
  • 学校給食費:実費

中学校の支給額目安(年額)

  • 学用品費等:約22,730円
  • 新入学学用品費(1年生のみ):約63,000円
  • 校外活動費(宿泊なし):約2,310円
  • 校外活動費(宿泊あり):約6,210円
  • 修学旅行費:実費(上限あり)
  • 学校給食費:実費

自治体によっては国の基準額を上回る金額を支給しているところもあります。学校給食費は全額支給されるケースがほとんどです。

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申請時の注意点

就学援助を確実に受給するために、いくつかの注意点を押さえておきましょう。

毎年申請が必要

就学援助の認定は原則として1年度ごとです。前年度に認定されていても、翌年度分は改めて申請が必要です。年度初めの申請受付期間を逃さないようにしましょう。

プライバシーへの配慮

就学援助の申請・認定に関する情報は、学校と教育委員会の担当者のみが把握します。他の保護者や児童生徒に知られることはありません。申請したことを理由に不利益を受けることもないため、安心して申請してください。

認定されなかった場合

審査の結果、認定されなかった場合でも、家計状況が変わった場合は再度申請できます。また、認定基準に疑問がある場合は教育委員会に説明を求めることができます。

転校した場合

市区町村をまたいで転校した場合は、転入先の自治体で改めて申請が必要です。転入先の認定基準や支給内容が異なる場合があるため、転校時には速やかに手続きを行いましょう。

相談先
就学援助に関する相談は、在籍する学校の事務室や担任の先生、市区町村の教育委員会(学事課・学務課など)で受け付けています。申請書類の書き方がわからない場合も、窓口で丁寧に案内してもらえます。
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