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ひとり親家庭の支援制度一覧|手当・助成・減免を総まとめ

2026年3月28日 公開
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ひとり親家庭が利用できる支援の全体像

ひとり親

母子家庭・父子家庭(ひとり親家庭)は、経済面・生活面でさまざまな困難を抱えやすい状況にあります。こうした家庭を支えるため、国と自治体はそれぞれ多くの支援制度を設けています。

支援制度の分類

ひとり親家庭向けの支援は、大きく以下の分野に分けられます。

  • 経済的支援(手当・給付金):児童扶養手当、児童手当、養育費に関する支援
  • 医療費助成:ひとり親家庭等医療費助成制度
  • 住宅支援:公営住宅の優先入居、家賃補助
  • 就業支援:資格取得支援、就労相談、給付金付き職業訓練
  • 税制優遇:寡婦控除・ひとり親控除
  • その他の減免:保育料、国民健康保険料、JR通勤定期券の割引など
ひとり親家庭の定義
支援制度におけるひとり親家庭とは、離婚・死別・未婚などの理由で父または母の一方のみと生活している18歳以下(18歳に達した年度末まで)の子どもがいる世帯を指します。制度により定義や所得制限が異なるため、個別に確認が必要です。
参考
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児童扶養手当の仕組み

児童扶養手当は、ひとり親家庭の生活の安定と自立を支援するための制度で、ひとり親向け経済支援の中核をなすものです。

支給対象

以下のいずれかに該当する18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子ども(一定の障害がある場合は20歳未満)を養育している父、母、または養育者が対象です。

  • 父母が離婚した子ども
  • 父または母が死亡した子ども
  • 父または母が一定の障害の状態にある子ども
  • 父または母の生死が明らかでない子ども
  • 婚姻によらないで生まれた子ども

手当額(2024年度の目安)

手当額は所得に応じて全部支給と一部支給に分かれます。

  • 子ども1人の場合:全部支給で月額45,500円、一部支給で月額10,740円から45,490円
  • 子ども2人目の加算:全部支給で月額10,750円
  • 子ども3人目以降の加算:1人につき全部支給で月額10,750円(2024年11月分より6,450円から引き上げ)

支給は奇数月に年6回、2か月分ずつ行われます。毎年8月に現況届の提出が必要です。

所得制限

受給者本人の所得が一定額を超えると一部支給となり、さらに高い場合は支給停止となります。扶養親族の数によって限度額が変わります。また、同居の親族の所得にも制限があります。

児童手当との併給
児童扶養手当と児童手当は別の制度であり、要件を満たせば両方を受け取ることができます。児童手当は全ての子育て世帯が対象で、児童扶養手当はひとり親世帯が対象です。
参考
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医療費助成(ひとり親医療)

ひとり親家庭等医療費助成制度は、ひとり親家庭の親と子どもの医療費自己負担を軽減する制度です。都道府県と市区町村がそれぞれ費用を負担して実施しています。

助成の内容

健康保険の自己負担分の全部または一部が助成されます。助成の範囲は自治体によって異なりますが、一般的には以下の内容が含まれます。

  • 入院費用の自己負担分
  • 通院費用の自己負担分
  • 薬剤費
  • 訪問看護の自己負担分(対象としている自治体もあり)

助成方式

助成の方法は自治体により異なります。

  • 現物給付方式:医療機関の窓口で自己負担が不要、または一定額のみ支払い
  • 償還払い方式:一旦窓口で支払い、後から申請して払い戻しを受ける

対象と所得制限

対象は18歳に達する年度末までの子どもとその親です。所得制限の基準は児童扶養手当に準じている自治体が多いですが、独自の基準を設けている自治体もあります。受給には「ひとり親家庭等医療証」の交付を受ける必要があります。

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住宅支援・家賃補助

ひとり親家庭にとって住居費の負担は大きく、住まいの確保は生活の安定に直結します。自治体ごとにさまざまな住宅支援が用意されています。

公営住宅の優先入居

都道府県営住宅や市区町村営住宅では、ひとり親家庭に対して優先枠を設けていたり、抽選の当選確率を優遇していたりする場合があります。入居条件として所得基準がありますが、一般世帯より緩和されているケースもあります。

家賃補助・住宅手当

一部の自治体では、民間賃貸住宅に住むひとり親家庭に対して月額5,000円から15,000円程度の家賃補助を行っています。ただし、この制度を設けていない自治体も多いため、お住まいの自治体への確認が必要です。

母子生活支援施設

配偶者からの暴力(DV)や経済的困難などの理由で住居の確保が難しい母子家庭は、母子生活支援施設(旧・母子寮)に入所できます。施設では生活支援や就労支援も受けられます。利用の相談は福祉事務所で行います。

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就業支援・資格取得支援

ひとり親家庭の経済的自立に向けて、国と自治体は複数の就業支援制度を設けています。資格取得や技能習得に対する給付金制度が充実しています。

自立支援教育訓練給付金

雇用保険の教育訓練給付の受給資格がないひとり親が、指定の教育訓練講座を受講した場合に、受講料の60%(上限あり)が支給されます。対象講座には医療事務、簿記、介護職員初任者研修など幅広い資格講座が含まれます。

高等職業訓練促進給付金

看護師、介護福祉士、保育士、理学療法士、調理師などの国家資格を取得するために1年以上養成機関で修学する場合に、月額10万円(住民税課税世帯は70,500円)が最長4年間支給されます。修了時には修了支援給付金も支給されます。

母子家庭等就業・自立支援センター

各都道府県・指定都市・中核市に設置されており、就業相談、職業紹介、技能講習、養育費相談などの支援を無料で受けられます。ハローワークとも連携して就職先のあっせんを行っています。

高等学校卒業程度認定試験合格支援

高等学校を卒業していないひとり親やその子どもが、高卒認定試験の合格を目指す場合に、対策講座の受講費用の一部が支給されます。

参考
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申請先と手続きのまとめ

多くの支援制度は申請しなければ受けられません。離婚届の提出後や転入時にまとめて手続きを行うことをおすすめします。

主な申請先一覧

  • 児童扶養手当:市区町村の子育て支援課(窓口で認定請求書を提出)
  • ひとり親医療費助成:市区町村の子育て支援課または国保年金課
  • 公営住宅:都道府県住宅供給公社または市区町村の住宅課
  • 就業支援給付金:市区町村の福祉課またはひとり親支援担当課
  • JR通勤定期券割引:福祉事務所で証明書を取得し、JRの窓口で申請
  • 税の控除(ひとり親控除):年末調整または確定申告で申告

申請時に必要な書類(一般的なもの)

  • 戸籍謄本(離婚日が記載されたもの)
  • 住民票(世帯全員分)
  • 所得証明書(課税証明書)
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
  • 振込先の金融機関口座情報
  • 年金手帳
まずは相談窓口へ
どの制度が利用できるかわからない場合は、市区町村の「ひとり親家庭相談窓口」や「母子・父子自立支援員」に相談しましょう。状況に応じて利用可能な制度を案内してもらえます。
参考
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