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GUIDE

子育てしやすい街の選び方 比較すべき7つのポイント

2026年3月28日 公開
約10分で読めます
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子育てしやすい街とは

街並み

子育てしやすい街とは、子育て世帯が安心して暮らせる環境が整った自治体のことです。しかし、何をもって「子育てしやすい」とするかは家庭の状況によって異なります。共働き世帯にとっては保育園の入りやすさが最重要かもしれませんし、専業主婦(主夫)世帯には子育て支援拠点の充実度が重要かもしれません。

大切なのは、漠然としたイメージではなく、具体的なデータに基づいて比較することです。自治体の子育て支援制度は年々変化しており、数年前の情報が現在も正しいとは限りません。このガイドでは、子育て環境を客観的に比較するための7つのポイントを解説します。

引っ越しのタイミング
子育て世帯の引っ越しは、出産前、保育園入園前、小学校入学前の3つのタイミングが多いとされています。特に保育園入園を見据えた引っ越しでは、申し込み時期(多くの自治体で10月から12月頃)よりも前に転入届を提出しておく必要があるため、余裕を持ったスケジュールで検討しましょう。
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医療費助成の充実度

子ども医療費助成は、子どもの通院・入院にかかる医療費の自己負担を自治体が補助する制度です。助成内容は自治体によって大きく異なるため、比較の重要なポイントになります。

比較すべき項目

  • 対象年齢:中学校卒業まで、高校卒業まで、18歳年度末までなど
  • 通院・入院の区分:入院のみ対象か、通院も対象か
  • 自己負担の有無:完全無料か、1回あたり数百円の自己負担があるか
  • 所得制限の有無:世帯所得による制限があるか
  • 調剤(薬局)の自己負担:薬代も助成対象か

近年は対象年齢を高校卒業(18歳年度末)まで拡大する自治体が急増しています。こども家庭庁の調査によると、2023年4月時点で通院について18歳年度末まで助成している市区町村が最も多く、全体の約7割に達しています。

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保育園の入りやすさ

共働き世帯にとって、保育園に入れるかどうかは生活を左右する最重要事項の一つです。待機児童数だけでなく、複数の指標から総合的に判断しましょう。

確認すべき指標

  • 待機児童数:毎年4月1日時点の数値が公表される
  • 保育所等利用待機児童数(隠れ待機児童):特定の園のみ希望する場合など、公式統計に含まれない待機者
  • 保育園の定員充足率:定員に対してどの程度埋まっているか
  • 新設園の計画:今後の保育定員の拡大予定
  • 年齢別の状況:0歳児・1歳児クラスは特に入りにくい傾向がある

入園のしやすさを左右する要因

同じ自治体内でも、駅近のエリアと郊外では入りやすさが大きく異なります。新興住宅地やタワーマンションの建設ラッシュが続くエリアでは、保育需要が急増して入りにくくなるケースがあります。自治体全体のデータだけでなく、希望するエリアの状況を確認しましょう。

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経済的支援の手厚さ

子育てにかかる費用は大きな負担です。自治体独自の経済的支援の充実度を比較しましょう。

出産祝い金・子育て応援金

出産時に自治体独自の祝い金を支給する制度です。第1子で5万円から10万円、第3子以降で数十万円を支給する自治体もあります。特に地方の自治体で手厚い傾向があります。

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保育料の独自軽減

  • 第2子以降の保育料無償化(国の制度より範囲を拡大)
  • 保育料の上限設定(国基準より低い上限額)
  • 給食費の補助・無償化

その他の経済的支援

  • 入学準備金・ランドセル支給
  • 学校給食費の無償化
  • 子育て世帯向け家賃補助・住宅取得支援
  • おむつ・ミルクなどの現物支給
  • 多子世帯への追加給付
国の制度との違いに注意
児童手当や幼児教育・保育の無償化(3歳から5歳)は全国共通の制度であり、どの自治体に住んでいても受けられます。街選びで比較すべきなのは、国の制度に「上乗せ」している自治体独自の支援です。国の制度と自治体独自の制度を区別して比較しましょう。
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子育て環境・インフラ

経済的支援だけでなく、日常生活の環境やインフラも子育てのしやすさを左右します。

子育て支援施設

  • 子育て支援センター・子育てひろばの数と利用しやすさ
  • 児童館・放課後児童クラブ(学童保育)の充実度
  • 図書館、公園、プレイパークなどの公共施設
  • 病児・病後児保育施設の有無

医療体制

  • 小児科の数と距離
  • 夜間・休日の小児救急医療体制
  • 産婦人科・助産院のアクセス

安全・交通

  • 通学路の安全性(歩道の整備、見守り活動)
  • 犯罪発生率
  • 通勤のしやすさ(保育園の送迎と通勤の動線)
  • 災害リスク(ハザードマップの確認)

教育環境

  • 学校の学級規模や教員配置
  • 特色ある教育プログラムの有無
  • 中学校の部活動の充実度
  • 特別支援教育の体制
実際に足を運んでみる
データだけでは分からないことも多くあります。候補の街を実際に訪れ、公園で遊ぶ親子の様子、スーパーの品揃えや価格帯、駅やバスの混雑具合、街の雰囲気を肌で感じてみましょう。平日と休日の両方、昼と夜の両方を確認するとより正確な印象が得られます。
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データで比較する方法

子育てしやすい街を客観的に比較するために、信頼性の高いデータソースと活用方法を紹介します。

主なデータソース

  • 厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ」:待機児童数の公式データ
  • 各自治体の公式サイト:子ども医療費助成、保育料、独自支援制度の最新情報
  • 内閣府「子ども・子育て支援新制度」:制度の概要や全国データ
  • 総務省「統計でみる市区町村のすがた」:人口動態、財政状況など
  • kosodatekurabe.com:全国の自治体の子育て支援情報を横断比較

比較する際の注意点

  • データの時点を確認する(古いデータは現状と異なる場合がある)
  • 制度の名称が異なっていても内容が似ている場合がある
  • 制度があっても予算の都合で利用が制限されている場合がある
  • 近隣自治体間で制度の横並びが起きやすい(差が小さいエリアもある)

優先順位を決める

すべての項目で満点の自治体は存在しません。家族にとって何が最も重要かを話し合い、優先順位をつけて比較することが現実的です。たとえば、共働きなら保育園の入りやすさと病児保育、専業主婦(主夫)世帯なら子育て支援拠点と経済的支援など、ライフスタイルに合わせて重み付けしましょう。

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